水素濃度測定について

当委員会では下記の機器を推奨しています。
校正の仕方、コントロールとの比較、標準物の作成等は後日更新予定です。

使用機器

マイクロセンサーマルチ/モノメータ(Unisense製)
溶存成分マイクロセンサー/マイクロセンサー用アダプタ(Unisense製)


メチレンブルー等による試薬を用いた水素測定について

 水素測定機と称する物の中には酸化還元電位を換算している測定機もあります。校正をしっかり行うことや原水のコントロールを用いることで、ある程度の目安にはなりますが、酸化と還元の総和になるため、水素濃度を測る方法としてあまり適切とは言えません。
 
 また、メチレンブルーを用いた試薬もあります。色の変化が見えるので、分かりやすいように思いますが、こちらも酸化と還元の総和です。
 メチレンブルー自体は水素と反応しないと言っても良いと思います。その理由として、水素はメチレンブルーと反応性が低いからです。メチレンブルーが含有されている水素判定用の試薬は、白金コロイド等を触媒として配合し、反応性を高めてあります。そのため、メチレンブルーの種類によっては反応が低いので、どのメチレンブルーでも水素水に滴下すれば色が消えるというわけではありません。

 さらに、メチレンブルーを用いた測定では、水素水の原水製造法によっても差が出ます。同等の水素濃度の水素水でも、採水地が異なるとメチレンブルーの滴下数に差が生じます。その要因は「ミネラル」「脱気」によります。天然水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含有しており、それが時に触媒としての役割も果たし反応性を高めてしまいます。また、水素を溶存させる際に酸素を脱気すると、還元寄りになります。そのため、不純物が極力少ない原水を用いていても、時には実際の水素濃度よりも水素が少ないと判定されることがあります。

「酸化還元電位やメチレンブルーは水素があると反応することがあるので、目安の一つです。
酸化還元電位やメチレンブルーの変化は水素の有無ではない。」ということに注意していただけると幸甚です。